校長だより

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2学期終業式式辞(要旨)

(2016/12/22更新)

今年もあと残り少なくなりましたが、今学期の始めに、「一人ひとりが自分の目標を持って、主体的に取り組んで、充実した2学期に」という話をしましたが、この1年の自身の取り組みをその観点で振り返ってみて、どうでしたでしょうか。

学校全体として振り返ってみると、遅刻者数等の大幅な減少や資格試験合格者の増加、高校生ものづくりコンテストでの連続優勝、また、各系に係る課題研究や部活動の本校の取り組みが新聞等に複数回取り上げられるなど、一人ひとりの意識の高まりが結果となって表れた一年だったと思われます。

また、こうした堺工の挑戦のムードメーカーの役割を果たしているのが、毎朝必ず実施してくれている生徒会の「挨拶運動」であると感じています。これを契機に校内で、そして校外でも先に挨拶してくれる生徒がほんとに多くなったと実感しています。挨拶をされて嫌な気持ちになる人はいません。挨拶は、相手にも自分にも「心の持ち方」を明るくしてくれますし、感情の動物である人間には、このことは大切なことです。

このあいさつ運動の成果から、言葉の大切さをあらためて感じました。

挨拶は「相手に言葉をかける」単純な行為です。しかし「おはよう」の一言が、その日の気持ちを変えることもあります。逆に、顔を合わせても挨拶がなかったり、自分にとってマイナスの言葉をかけられたらどうでしょう。かけられる言葉によって、大きな勇気をもらうこともあれば、深く傷つくこともあります。

大阪には「ボケとツッコミ」という言葉のキャッチボールによる笑いの文化があります。ツッコミを期待して発するボケと周りの人の反応を意識したツッコミは、明るく楽しい笑いを誘います。短い一言でもしっかり練って、最高の一言を選択する「ボケとツッコミ」は、言葉による究極のおもてなしと言えるのではないでしょうか。

また、言葉は他人に対するものだけではありません。不満や愚痴などの言葉を相手に投げかけていると、気持ちが晴れるように見えますが、実は自分自身の不快な感情が膨らんでいくと言われています。会話は、他人とするより自分自身としているほうが多いからです。その意味でも自分の発する言葉は、自分自身に直接跳ね返ってくるとも言えます。

誰もが楽しく明るい学校生活がおくれるよう、そして自分自信も前向きな気持ちになるよう、自分の言葉に責任を持ち、相手や周りの人の気持ちを常に考えて、言葉をしっかり選んで使ってもらいたいと思います。

今、自分は言葉をどう使っているか、この機会に一度振り返ってみてほしいと思います。

年末年始と普段より家族で過ごす時間も多いと思いますので、家族の人と、自分の言葉によって楽しい会話が生まれるようにトライしてみてください。

 

3学期の始業式に明るい笑顔が揃うことを期待して、2学期終業式の式辞とします。

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