校長だより

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「気づき力」を高めるには その②

(2023/12/06更新)

みなさまおはようございます。いつもご覧いただきありがとうございます。

昨日の続きといってはなんですが、自戒も込めてのお話です。

〇 「あの一言がひっかかっていた」と20数年後に言われ・・・

担任を持たせていただいた生徒が20数年ぶりに飲み会に声をかけてくれた時がありました。

その際に、ひとりから「先生、あの時、〇〇ってボクに言ったけど、あれがずーーっと引っかかってんねん」と言われ、ドキッとしたことがあります。申し訳ないことですが、なぜ、そのように言ったのか詳細は記憶には残っておらず、おそらく、あの時の自分のことを思い出しながら、こんな気持ちで言ったのだろうと推測しながら返答しました。

彼にとって、私が発した言葉は傷つけるドキッとさせる言葉であったに違いなく、ただの一言なのですが、何十年も引っかかるぐらいのインパクトを与えてしまっていたのです。本当に反省でした。

〇 自分の思いを伝える気持ちの前に、相手の気持ちをわかろうとする姿勢が必要

自分のこの経験からですが、20代の若い私は、生徒に自分の思いを伝えることに必死になっていて、生徒の生きてきた環境など理解しようともせず、いや、理解していると傲慢な気持ちになっていたかもしれません。ある意味、この仕事に就くと生徒から先生、先生と言われるなかで、自分は指導する側、生徒は指導を受ける側ってな見方に陥る危険をはらんでいます。もちろん、師弟の関係はあるのですが、要は、生徒も人格を持つ一人の人間であるということ、いろいろな経験を積んだ人であることを忘れてはならないと思うのです。自分の思いを伝えることを主に考えると、「なんでわかってくれへんの」という気持ちが生まれる。

これが「気づき力」を低下させる一因であると思うのです。まずは、自分はこう思うけど、あなたは考える?って語りかける行動、相手の気持ちをわかろうとする姿勢が、よい人間関係を形成する一歩であると思います。

ちなみに、昔の教え子はみんな、それぞれ人生の経験を積んできてくれており、たまに会えば自分が元気をいただいています。彼らと会っている時、彼らが自分より経験豊富な年上と感じることが多々あり、自分もしっかりやっていかねばと思うのです。

 

 

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