2学期終業式式辞(要旨)
(2017/12/25更新)
今年も残すところ10日なりました。今学期の始めに、2学期は、就職試験や文化祭、修学旅行などの事業・行事があり、「一人ひとりが自分の目標を持って、主体的に取り組んで、充実した2学期に」という話をしましたが、自身の取り組みを振り返ってみて、どうでしたでしょうか。
学校全体として振り返ってみると、3年生の就職試験合格率の向上や部活動での全国大会優勝、ものづくりコンテストでの複数の入賞など大きな成果もありました。
この一年、ものづくりという視点で世の中の動きをみると、やはりAI(人工知能)がキーとなりました。そのなかで私が驚いたのは、バイク(二輪)の自走(自動)運転でした。バイクに人が乗っていなくて倒れず動き出す。「なぜコケない?」不思議な手品を見るようでした。日本の2つのメーカーが発表したのですが、ここで興味深いのはアプローチ(方法)が全く違うこと。A社は前輪のキャスター角を変化させ前輪操舵で自立を制御、B社は重さのあるバッテリーを振り子にしてカウンターバランスをとる方法です。そして、共通していることは、バイクの“欠点”に着目して、既存の技術を使い短期間にブレークスルーしたことです。
この2社の技術革新から見えてくることは、頂上を目指して山を登るルートはいくつもあるということ。そして、 “欠点”は工夫次第で大きな武器に変化するということではないでしょうか。
このことを学校に置き換えると、学習成績や資格試験の結果、部活の成果などが思ったように上がらない人は、いつも同じ方法ばかりをしていませんか。成果を出そうとすると往々にして量的な頑張りに陥りやすいものです。一度立ち止まって、自分に合った方法をあらためて考えてみて、変えてみることです。また、自分の苦手だと思っていることが、本当は長所でもある場合もあります。今一度、そういった視点でこの機会に振り返ってもらいたいと思います。
最後に、この冬は寒さが厳しいものとなるようです。健康管理には十分に注意して3学期の始業式に明るい笑顔が揃うことを期待して、2学期終業式の式辞とします。