校長だより

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平成31年度入学式式辞

(2019/04/09更新)

入学式 学校長式辞

歴史の町、この堺にも 春の香りが満ち溢れ、大仙公園の桜も満開となっています。春爛漫のこの良き日に、大阪府立 堺工科高等学校 第一五回入学式をこのように、盛大かつ厳粛に挙行できますことは、誠に喜ばしいことでございます。

ご臨席の皆様には、高い処からでは ございますが、教職員を代表いたしまして、厚く御礼を申しあげます。また、本入学式にあたり、ご多用のなか、ご臨席を賜りました大阪府教育庁をはじめ、ご来賓の皆さまには、厚くお礼を申し上げます。

ただ今、入学を許可しました二八〇名の新入生の皆さん、ご入学 おめでとうございます。皆さんは今、新たな気持ちと大きな期待、緊張と不安を抱えているのではないでしょうか。

本校は、昭和一一年に設立され、今年で八三年を迎える、歴史と伝統を誇る専門高校です。在学中に力をつけた卒業生の方々は、産業界の多方面で活躍されています。めざす学校像は、ものづくり技術者の育成を通して、人づくりを行い、地域社会に貢献し、信頼される学校をめざします。現在、本校では、「人格の陶冶を育む学校」、「自立した工業人の養成を実践する学校」、「健全な社会人を育成する学校」を柱に、教育活動を推進しています。「普通」を超えた工業高校として、基礎学力をつける「朝学」、資格取得を支援する「資格支援センター」の設置、安定した企業への就職、指定校推薦での大学進学等「一人ひとりの夢をかなえる進路実績」が、本校の強みです。特に、先生と生徒との距離が近く、面倒見のよい先生、情熱あふれた先生がたくさんおられます。放課後も補習や技能講習で遅くまで指導されている姿がみられます。勉強が苦手でも大丈夫、一人ひとりに合わせて、わかりやすく教えてくださることと思います。困ったときは、遠慮しないで相談してください。

これから始まる府工での高校生活が、充実したものになるのか どうかは、みなさん一人ひとりに かかっています。みなさんの高校生活が、充実したものになるよう、私から皆さんへのお願いが、三つあります。まず、卒業までの目標を一つ考えてください。例えば、部活動を頑張る。ボランティア活動に取り組む。就職につながる資格を取得する。工学系の大学に進学する。何でもかまいません。一つ決めてくいださい。具体的な目標を持つと、毎日の生活にメリハリがつきますし、自分を鍛えることにもなります。

つぎに、「自分で考え、解決する力」を身に着けること。電子工作キットを製作・販売している社長さんと話をする機会がありました。工作キットを製作する際、簡単すぎては完成した時の喜びは少ない。難しいと完成できない。いつもジレンマにおちいっていると、特に最近、社内の修理部門に持ち込まれる電子工作キットが年々増えている。そのほとんどが、部品の取り付け間違いや はんだ付けの不具合など、落ち着いて確認すれば、簡単に直せるものばかりである。失敗しても、苦労して完成した時の喜びと経験は、何事にも代えがたいのに、残念です。」というお話を聞きました。授業においても、先生の答えが出るのを待って、答えだけを書く生徒がいます。間違ってもいい、安易に正解を求める前に、自分の力で考え抜くべきです。つまずきながらも、自分の力でつかんだ正解は、一生忘れません。様々な問題を、解決する能力が身につきます。この3年間で「自分で考え、解決する力」を身に着けてください。

最後に、人との出会いを大切にしてください。私が、剣道部の顧問をしていた頃、ある出会いの話をしたいと思います。部員が減少し、練習に来る生徒も少なく、苦労していた時期がありました。そんな折、この事を聞きつけて応援に来てくださった、部員の保護者がおられました。その方は九州のご出身で、工業高校在学中は剣道部に所属し、各大会で活躍。高校卒業後、堺で製造関係の仕事をされていました。「私は、子どもたちに剣道を教えることが楽しい。」とおっしゃって、生徒に分かりやすく、楽しく指導して下さいました。生徒たちは笑顔も増え、モチベーションも上がり、練習を休む生徒は減ってきました。私は彼から、人に教えること、ものづくりに対する思い、仕事に対する考え方など、大きな影響を受けました。この出会いが、自分自身を成長させ、さらには、充実した人生を歩む転機になったと思います。私たちは、人との出会いによって成長していきます。人との出会いは財産です。一つひとつの出会いを大切にしてください。

結びになりますが、保護者のみなさま、お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。お子さまをこんにちまで、はぐくむに際しては、様々な喜びや ご苦労があったと思います。高校は、入学が目標ではなく、社会規範を身に着け、立派な社会人となれるよう、成長することが目標です。私どもは、これからお子様の長い人生の中で、最も心と身体を鍛え、情熱を燃やすべき三年間、お預かりすることになります。教育は学ぶ者の意欲と、教える側の熱意、そして保護者のみなさまのご協力と、温かい見守りが、一体となった時に、最大の効果が得られます。保護者の皆さまと学校が、ともに手を携えて、お子様を導いていければと思います。どうか、本校の教育活動のために、ご理解、ご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。それでは、新入生の皆さんが、学校生活の中で、自らを磨き、輝き、たくましく成長することを心から祈念して、式辞といたします。

平成三一年四月八日

大阪府立 堺工科高等学校

校長 中田 浩史

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