校長だより

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第10回 たたら操業(古来の製鉄法)を実施

(2016/12/28更新)

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12月22日(木)の午後2時から翌朝6時にかけて、本校の総合実習棟(鋳造・鍛造実習室)で、砂鉄から純度の高い鉄をとりだす「たたら操業」を行いました。

 

たたら操業は、機械系の課題研究のひとつとして、堺の伝統工芸士の味岡様の指導のもと3年生の生徒と関係の教職員によりおこなったもので、今回で10回をむかえました。煉瓦と真砂土で作った炉のなかで木炭を燃やし、そこに砂鉄を少しづつ投入し、不純物(のろ)を取り出しながら最終的に鉄の塊である鉧(けら)をつくります。

 

総量が約450㎏の木炭と約320㎏の砂鉄を11時間かけて分散投入しました。不純物を含んだ砂鉄を炭火のなかに入れることで炭素と結合し還元吸炭が進み、最初の砂鉄投入から約2時間半後に炉の下窓から不純物(のろ)が吐き出され始めました。そのころには赤紫色の独特な炎となりました。生徒たちは交代で仮眠をとりながら作業を繰り返し、早朝5時に炉を解体し、鉧(けら)出し作業に移りました。まだ、オレンジに光る鉄をハンマーなどで何度も叩くなどして最後の不純物を取り除き、約90㎏の鉧(けら)を生み出すことができました。

 

当日は、地域住民の皆様や卒業生にも見守られながら長時間の作業を完了することができました。材料の調達などにご協力いただいた関係の皆様とともに、当日応援いただいた皆様に感謝を申し上げます。

 

なお、作成した鉧(けら)は、次年度以降の「堺打刃物づくり」の課題研究に使用する予定です。

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