校長だより

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6月 校長講話(要旨)

(2017/07/11更新)

-アジアの貧困のなかで生きる子どもたち-

今日は先日、アジアの貧困地帯に井戸や学校を建設する活動をしているNPOの代表者から聞いた話を紹介したい。

世界では、日本やアメリカ、ヨーロッパの先進国のように衣食住が足りて豊かに暮らせる国の人々は、世界人口の2割だけだそうです。特にアジア、アフリカの貧困地帯では、1日に3万人以上が貧しさのために命を落とすと言われています。そして、失われる命の約90%は子どもたちだといいます。
貧困にあえぐ子どもたちは、水がないため泥水を飲む生活を強いられ、食料がなく栄養失調のため抵抗力がなく、日本人にとっては驚くほど簡単な病気(風邪や下痢など)で命が奪われるということです。

アジアでは、貧しさのためスモーキーマウンテン(劣悪な環境のゴミ山)でゴミ拾いをして暮らす子どもたちがおり、その子たちが15歳まで生きられるのは3人に一人と言われています。また、零下30度の寒さをしのぐためマンホールの下で暮らすマンホールチルドレンの「生まれ変わったら犬になりたい」という言葉には、返す言葉も見つかりません。そして、貧しさのため人身売買されHIV感染したら、ぼろ布のように捨てられ隔離される少女たちの気持ちは、察することさえできません。

貧困が生む絶望的な環境で、懸命に生きる子どもたちがいることをあたしたちは知る必要があります。
なぜなら、今日、食べるものがなく餓死している人が世界中にいるなかで、先進国に暮らす2割にあたる私たちが、世界の食料の70%を消費している現実があるからです。私たちは、矛盾する世界の食料分配の当事者だからです。

この絶望的ともいえる貧しさのなかでも、ひたむきに一生懸命に生きる子どもたち。そこから感じることは、ものの豊かさのなかで生きる私たちが、人間として最も尊いことを失いつつあるのではないかということです。
極限の生活なかでも笑顔をみせ「優しさと思いやり」にみちた子どもたちがいる。空腹でも支援者から差し出された弁当を自分だけでは食べない少女(家族に食べさせたい)。プレゼントされたガムを5等分してみんなで食べるマンホールチルドレンたち。お父さん、お母さんが楽になることが一番うれしいと働き続ける子どもたち。

NPOの代表の方がおっしゃった次の言葉が心に残ります。
「人間の本当の幸せは、『ありがとう』という感謝の気持ちが持てること。」
今一度、自分自身の生活(行動)と心の持ちようを振り返ってもらいたい。
・なんでもやってもらって当たり前になっていませんか?
・常に自分の周囲への不平不満ばかり口にしていませんか?
・ありがとうという感謝の心を失っていませんか?

「幸せ」は、自分自身の行動と心にあることを、この機会に意識してほしいと思います。

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